娘へ

あなたはこうしてできています

長子をたてる

下の子の前で、長子をたてるようにします。下の子には、おにーさん(おねーさん)を見習うように促します。

 

このことで、3つの効果が見込めます。

 


1)長子はしっかりしてきます。

「弟(妹)に見られている」と意識するだけで、上の子の振る舞いは20%くらい(?)マトモになります。

妹の和美が見ているときは、姉の恵美は歯磨きの手がいつもより良く動き(普段はほぼ口にくわえているだけ)、歯磨き時間が長くなります。

 

 

2)下の子は長子から遊びを覚え、言葉を覚え、生活習慣を身につけます。

下の子はそもそも上の子のマネが好きです。上の子を立てることで、その傾向をさらに強めることができます。

和美は特に教えなくても、脱いだ靴を揃えようとしたり、ご飯前に自分の前掛けを持ってきたりすることがスンナリできるようになりました。

 

 

3)兄弟関係が良好になります。

上の子は兄(姉)としての位置役割を意識しますし、下の子は兄(姉)に敬意を持つようになるため、兄弟姉妹関係が良好になります。

恵美は和美が泣いていると、「ねーさんがついているから、大丈夫だよ。」と背中を抱いてあげます。和美におやつやご飯を食べさせようとし、ドアを開けて和美が部屋に入るのを待っていたりします。

こうした配慮に和美がいつか気づく時が来たら、姉の偉大さや有り難さを理解するでしょう。


このように、簡単な声かけを繰り返すだけで一石三鳥というわけです。

 

 


さて、

具体的にはどのような場面でどう声かけをするかというと、


下の子の前で、

 

・ねーさんは歯磨きが上手だね〜。歯がピッカピカだ。ほら、和美もマネしてみようか。

 

・ねーさんはなんでも食べて、すごいなぁ。ピーマンもトマトもぜーんぶ食べたぞ。和美も食べてごらん。ねーさんみたいに大きくなれるよ。

 

・ねーさんはすべり台が上手だね〜。和美もすべり台ができたら、楽しいよ。してみようか。

 

・ねーさんはトイレでうんちして、かっこいいなぁ。和美も大きくなったらトイレでうんちして、パンツを履こうな。

 

・ねーさんは靴を脱いだら、きちんと揃えるんだね。お行儀がいいな。和美もとーさんと一緒に揃えようね。

 


などなど、いくらでもあります。

 

 

 

声かけのパターンは1つだけ。

まず、ねーさんを持ち上げ、その後で「和美もやってみよう!」というだけです。

 


声かけをするタイミングは、

1)恵美(姉)が上手にできていることだけでなく、

2)恵美ができていなくて、できるようになってほしいこと

を実際にしているとき、です。

 


特に重要なのが、2です。

取り上げる事柄(歯磨きやトイレでウンチなど)は、ねーさんができていてもいなくても良いんです。むしろ、うまくできていない時、本人の気持ちが乗らない時に、この声かけをします。

そうすることで、ねーさんの背中を間接的に押してやるんです。とーさんから「できている」と認められ、妹から尊敬の眼差しで見られたら、その時はできていなくても、やる気が無かったとしても、きっと「次はやってみよう!」という気持ちになります。


まずは、ねーさんを立てて、伸ばすことが重要です。

ねーさんが先に伸びてくれれば、後から妹をそこまで引き上げるのが容易になります。姉妹の関係が良好であれば、妹は姉をマネて学んでくれるでしょう。