言葉遣いの留意点 語彙編
赤ちゃん語は使わない
おてて → 手
あんよ → 足
クック → 靴
~でしゅね → ~ですね
赤ちゃん語はすぐに使わなくなる(大人は使わない)語彙なので、これらを最初に使うのは遠回りに思います。だいたい、私が「おててキレイキレイでしゅよ~」なんて言っていたら、気持ち悪くて防犯ブザーが鳴ります。
「恥ずかしい」ではなく「情けない」
「恥ずかしい」は、人に見られた時に感じること。人の価値観による評価や判断です。「情けない」は、自分の中での、自分の価値観による評価や判断というニュアンスが強いです。
「恥ずかしい」が定着すると、失敗したら恥ずかしいからと、挑戦する事を恐れるようになります。成長を大きく遅らせたりストップさせたりしかねません。
人の視線など気にせず、自分がこれだと思ったものは思い切り挑戦してほしいし、進むか戻るか迷った時には、最終決定を自分基準でできるようになってほしいです。
「後で」は「~の後で」
料理で手が離せない時、早く出発しないと遅刻しそうな時、子どもの要求に対してつい「後で」と言ってしまいがちです。
ですが、5分待つのか10分なのか1時間かもっとか、曖昧でタチの悪い言葉です。
「後で」って、いつ?そこを具体的に示してやると、子どもは待てます。「~の後で」「~してから」と説明してやります。
例えば、
・ご飯を作ってから、話を聞かせてくれるかな。
・公園は、幼稚園の後で行こう。
・今、電話中だから、電話の後で遊ぼうね。
「後で」っていう簡単な一言で、大人をいなすことは無いですよね。大人にしないことは、子どもにもしません。
「忙しい」と言わない
「後で」はいなす言葉ですが、「忙しい」は拒絶の言葉です。大人も子どもも、これを理由に断られると悲しくなります。
忙しいからと何度も拒否されると、やがてとーさんに期待しなくなり、話しかけたり一緒に遊ぼうと呼びかけたりしなくなります。
拒絶するためではなくても、普段から「忙しい、忙しい」と多用する人は、タイムマネージメントができていない人みたいでカッコ悪いです。自分の人生で何が重要かをわかっていない人みたい。
「いつも」は使い方に注意
注意する時や叱る時には「いつも」は使いません。文字通り「いつも」やらかしているわけではないので、言われた方は理不尽に悪く言われているように感じます。
1回目 おや、忘れ物をしたね。
2回目 あら、また忘れ物をしたんだね。
3回目 おい、いっつも忘れ物してるぞ。
「いつも」じゃないんです。10回のうち、1回くらいです。でも、30回もあれば3回は忘れ物をしてしまうんです。
でもね、
他の27回は忘れ物をしていないんですよ。
「いつも」と言われると、能力や人格を否定されているように感じます。能力や人格ではなく、行為を注意しましょう。そして一緒に改善方法を考えましょう。
右・左をたくさん使う
・先ず右の靴を履くぞ。次は左足だ。
・右手はこっちに出すんだよ。それは左手の袖だぞ。
・ハイ!右に曲がります!右に曲がりまーす!
右と左は必須語彙ながら、なかなか身に付けるのが難しいように思います。しかも(なぜなら?)、意識して多用しなければ普段はあまり使う事もないような気がします。
私は特に、靴や靴下、衣服を身に付ける時と、散歩や移動中に曲がる時に、しつこく連呼します。
「でも」は最小限に
「でも」をよく使う人と、私はあまり一緒に過ごしたくありません。なぜなら、「でも」の後に続くのはたいてい、否定的な意見か言い訳だからです。
どっちも、生きていく上で不要な、と言うかむしろ足かせになる言葉です。
他にも、
・「失敗」を肯定的に使う
・前向きで肯定的な言葉を使う
・ダメではなく、ナイを使う
などなどありますが、別のエントリで書くことになると思います。
人は言葉を吸収して心を作ります。また、口から出た言葉はその人の心を映し出します。
言葉に過敏になる必要はありませんが、無理のない程度には選びたいものです。