娘へ

あなたはこうしてできています

5秒 数えて、強硬手段

数を数えるというのは、子供を動かす一般的な方法の1つです。

10からカウントダウンする人もあれば、1からカウントアップしていく方法もあります。どちらも子供を動かすのにそれなりに効果のある方法なのですが、子供の年齢によって使い方が難しい場合もありますよね。


10から0まで数え終わっても子供がオモチャを片付けを始めなかったら、どうしますか?

20までカウントアップしても子供が椅子に座らなかったら、どうしますか?

 


そのときに親がどうするのかを、子供は見ています。

数えてそれで終わり、であれば、次からは子供は動かなくなるかもしれません。

 

 

とーさんは、強硬手段に出ます。

数えて子供が動かなければ、とーさんが動かします。

ちなみに、とーさんは5秒のカウントアップです。10秒も待てません。

 


例えば、


・チャイルドシートに座らない 

・オムツ替えを嫌がる

・風呂から出ない

・テレビを消さない

・食卓につかない

・とーさんのモノを取って戻さない


といった場面で、


「よーし、5秒だけ待つぞ!」と宣言してカウント開始です。

宣戦布告のゴングですね。

 

 

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恵美は車に乗り込むと、まず運転席に行きます。いろんなボタンやレバーがあって、面白いですよね。ハンドルを動かして運転するふりも大好きです。

まー、しょーがないかと、たいていはしばらく遊ばせ、「よーし、もういいだろ。自分の椅子に座るぞ〜!」と言ってカウント開始です。5秒で自分のチャイルドシートに座らなかったら、捕まえて座らせます。

または、捕まえようとすると焦って動き出すので、その場合は座るまで待ちます。

オムツを替えたくない、風呂から出たくない、といったときも、同じように捕まえます。

 


自分でしたいことは他人にされたり、させられたりするのを嫌がります。なので、強硬手段を何度か繰り返すと、「とーさんがするぞ!」という合図(?)で、恵美は慌てて動き出すようになります。

例えば、テレビを見終わっても消しに行かない時は、5秒数えて「じゃ、とーさんが消します!」となります。

とーさんのモノを勝手に机などから取って戻さない時は、5秒数えて「とーさんが取って戻すぞ!」というと自分で元の場所に戻します。

 


恵美が2歳くらいの時は、したいことを通そうとすることもよくありましたが、その度にとーさんが強硬手段に出たので、2歳半かもうちょっとくらいの頃には5秒数え終わる前に動く(完了する)ようになりました。

 

 

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強硬手段に出るときに大切なのは、

 

・とーさんは言ったことは必ずする

・とーさんはウソをつかない

・とーさんは(イヤなことはするが)悪いことをしない

 

と「子供が認識している」ということです。


つまり、上記の3つを自分が実行している(つもりな)だけではなく、それを子供も認識していることが大切です。

 

こうした信頼関係があれば、強硬手段に出ても子供の機嫌を大きく損ねることはありません。あるいは、機嫌を損ねることもあるかもしれませんが、信頼関係は崩れません。子供の成長とともに、強硬手段に出るわけが理解できるようになるでしょう。


「とーさんは早く風呂からあがれっていうけど、まだ出たくない。もっと遊んでいたい。でも、とーさんは最後には必ず風呂から連れ出すし、ずっと風呂で遊んでいると風邪をひくって言っているし、風邪をひくって良くないことなんだろうな」と。


どのくらいの年齢になったらこういう理解の仕方ができるのかわかりませんが、2歳半くらいになったらどこかでボンヤリと感じているのではないでしょうか。言葉による理解はできなくても、少なくともとーさんと恵美の間ではこの3つが共通認識になっていると思います。

 

子供にこういった認識がなければ、とーさんが強硬手段に出るたびに険悪なバトルになってしまいます。

だって、粘っていれば主張が通るんだったらいつまでもダダをこねるだろうし、子供だって納得のいかないことはしたくないでしょう。

 

 

険悪なバトルを繰り返していると、


・信頼関係を損ない

・強硬手段に失敗したら、さらにバトルが激しくなり

・子供に力がついてきたときに、力も言葉も無力になります。

 


こうしたやり取りから、子供は「力の強いものが勝つ」ということを学習します。「力の強いものが勝つ」ということを信条として持たせたければそれでいいのですが、そうでなければすぐに強硬手段をやめ、強い信頼関係を作ることから始めるといいでしょう。教育は信頼関係があって初めて可能になります。

 

 

 

恵美が3歳になって心が成長したのと、言葉がだいぶ通じるようになったのとで、最近は5秒のカウントもほとんどすることはなくなりました。チャイルドシートに座る時はまだ数えますが、形だけのようになってきています。あってもなくても良いというか、数えなくても恵美が(たぶん)動くととーさんは思っています。

あと1年もしたら、和美のイヤイヤ期が始まります。そのときにとーさんが強硬手段に出られるよう、今から少しずつ和美との信頼関係を作っています。