その結果どうなるかを伝える
とーさんは子供に、「〜はダメ」「〜するな」「〜はやめて」の3つをあまり使いません。使う利点も使う必要もほとんど無いからです。
使いすぎると害になるとも思っています。あれもダメ、これもダメの、制限だらけの塀の中で暮らすような世界は、狭苦しくて息苦しくて、ちーっとも面白くない。
子供の行動を止めたり方向を変えさせたりするときは、
1 その結果どうなるか
2 正しい使い方
のどちらかを、その場で短く伝えます。
子供が夕ご飯を乗せた重いお盆を持ってイスから飛び降りようとしているとき、飛び降りた瞬間にお盆の上のハンバーグも牛乳もグチャグチャになってしまうことなど、予想できていません。
子供がクッキーのいっぱい入った箱を横向きにして、フタと台を両手で左右に思いっきり引っ張って開けようとしているとき、開いた瞬間にクッキーが爆発的に飛び散ることなど、予想できていません。
子供が赤ちゃんのオムツ換えの台によじ登ろうとしているとき、台とともにバランスを失って後ろ向きに倒れ、後頭部を床にぶつけ、さらに顔には台の赤ちゃんが乗る重い部分が勢いよく落ちてきて病院送りになることなど、予想できていません。
子供は、自分の行動の結果がどうなるのかを理解していないことが多いです。経験がないのだから、当然です。
また、正しい使い方を知らないものも多いです。見たこともないモノが無限にあるんだから、当然です。
じゃ、教えてあげればいーじゃん、ということです。
その結果どうなるかを伝える
フォークをグーで握ったまま、柄でテーブルをどんどん叩く
→フォークが壊れるよ。テーブルが壊れるよ。
フォークやスプーンをわざと落とす。
→フォークが壊れるよ。
ブラインドを引っ張る
→ブラインドが落ちてきて、頭にぶつかるよ。
オーブンをつける。
→熱くなって火傷するよ。
1歳児がトイレによじ登る
→滑るから落ちて頭をぶつけるよ。
手を拭いたタオルを投げる。
→それ、とーさん、まだ使うんだよ。投げたら、とーさん悲しいわ。
ぬいぐるみを投げる
→クマちゃんが「痛い痛い!」って言ってるよ。
おもちゃに乗る。
→オモチャが壊れて、使えなくなるよ。
冷蔵庫を開けると、中のものを触りだしてドアが閉められなくなる。
→冷蔵庫は、開けたらすぐ閉めるんだよ。中のものが悪くなって食べられなくなるからさ。
車の運転席を乗っ取り、ライトなどを点ける。
→バッテリーが無くなって、車が動かなくなるよ。とーさん、一緒に公園に行きたいんだけどなー。
正しい使い方を教える
明るいうちに部屋のライトを点ける。
→ライトは暗くなってから点けるんだよ。
オーブンをつける。
→オーブンは料理する時につけるんだよ。
1歳児がトイレによじ登る。
→トイレでおしっこするようになったら、ここに座ろうな。
テーブルに登る。
→テーブルは、ご飯を食べたりお絵描きしたりする場所だよ。
トイレットペーパーをクルクル引き出す。
→うんちした後に使うんだぞ。
「〜はダメ」「〜するな」「〜はやめて」の3つを短く言い聞かせるのは、指示が端的で分かりやすいという利点はあると思います。何をどうしてはいけないのかがすぐわかり、行動に移すことができます。緊急時や、重要な禁止事項には有効でしょう。
ちなみにとーさんは、危険や大きな実害がない限りは、上のように口を出すだけです。強制的にやめさせようとはあまりしません。自分で判断して、自分でやめるのを待ちます。そうこうしているうちに、オモチャが壊れたり、スプーンが壊れたりします。壊れりゃいーんです。それで学ぶんだから。